美容医療って、どこで受ければいいの？ 整形や美容医療に興味を持って、まず最初に悩んだのは「どこに行くか」でした。
何も知らなかったので、綺麗になるために行動するぞ！ と決めた次の瞬間には「どこでどうやって？」と途方にくれていたわけです。どの病院に行ったらいいのか、そして何よりも“任せる相手”をどうやって見つけて決めたらいいのか。最終的に決断をするまでの私の経験談と、これだけは気をつけたいポイントなどをまとめました。
ここでは、基本的な探し方＋どちらかと言うとガチめな、切ったり縫ったりを前提とするクリニック探しについてまとめています。施術内容によって気にすべきポイントが変わるなと思ったので、こちらも参考になれば幸いです。
私のジタバタした経験や失敗談が、これからクリニック選びをする初心者さんの参考になればと思います。
美容医療クリニックの選び方：手術・本格施術編
クリニック選びの基本ステップ
いろんな選び方はあると思いますが、基本にはこういう手順です。
肌なのか、パーツなのか、機能なのか、形なのか。まずは自分の悩みを明確に、できれば言葉や症状名で言えるようにするのが何より大事です。悩みによって必要なケアが変わるし、対応が得意な先生も変わってきます。
まずは自分の悩みと、その原因や問題が何かを明確にしてから、（「汚肌」が悩みならその原因が「毛穴」なのか「ニキビ」なのか「色ムラ」なのか、など）悩みに対応する施術を調べます。複数の悩みに該当することもあるでしょうから、その場合は全部調べます。
調べて考えてももうわからん！となったら、そこからは闇雲に調べるよりも、自分なりに分析できたところまででいったん医師に相談して良いと思います。混乱している時は、人に話すだけで頭が整理されることもあります。
たとえば、顔＞肌＞部分と分析すべきところ、肌までしか自分ではわからないとなったら、素直にプロに聞きましょう。肌質改善が必要なのはわかってるけど具体的にどうしたらいいかわからない、と言えば、診断しながら必要なアドバイスが貰えます。
具体的に解消したい悩みや症状、病名がわかれば、そこから問題解決を得意とするクリニック情報を調べられます。
まずはネット経由で調べます。個人的にはグーグルマップの口コミがけっこう参考になりました。SNSでは良い印象でも、グーグルの口コミを全部読むとちょっと違和感があるな…とか、顧客の口コミと喧嘩をしているのを発見したりとか。候補の院のグーグルの評価☆１文章は、必ず全部読むことをおすすめします。
可能であれば友人知人からも情報収集できれば◎ 思いがけないところから良質な情報が得られることがあります。私はまさかの保険の営業さんから眼瞼下垂の良い先生を教えていただきました…（もう違うところで予約済みで、間に合わなかったけど。笑
自分が整形しようと思ってて…と正直に言わなくても、眼瞼下垂なら「親戚が悩んでて情報を探してる」とか、二重整形なら「友達が最近やったみたいなんだけど上手な院もあるんだね」とかで探りを入れる方法はけっこうあります。
SNSでの情報も豊富です。画面上のリサーチにとどまらず、場合によってはリプやDMで直接聞いたり、noteを利用するのも手だと思います（このへんはその方にきちんとお礼を伝える前提です！）。
ある程度選んだら、とりあえずダメ元でカウンセリングを予約しちゃいます。行動しないと始まらないからです。本命が決まっていても、できれば２〜３件回って話を聞いておくのがおすすめ。病院の雰囲気、医師の態度、料金など、良くも悪くも比較検討できるからです。
カウンセリングに行ったらそこで施術しないといけないわけではありません。カウンセリングは無料有料問わず、あくまで相談であり問診。そこでの印象で最終判断をします。
なんとなく、ぼんやりで、情報を集めてもぼんやりな輪郭しか見えません。自分の中で、何をどうしたいのかをできるだけハッキリさせておくのが大切！
ちなみに。どうしても悩みがはっきりしない場合は、ChatGPTなどのAIに悩み相談をしてみるのも手。整形のアドバイス自体を求めるのはちょっと危険かと思いますが、自分が何に悩んでいるのか、悩みの原因や対策はどうしたらいいのかというのをAIに投げかけることはかなり有効です。質問を繰り返すことで自分の中で悩みが言語化され、調査とカウンセリングの相談の際の内容がブラッシュアップされますよ。
美容クリニック選びで確認すべき重要ポイント
病院を決めるにあたっては、
- 経歴は信頼に値するか
- 院の機材や設備に問題はないか
- 金額は妥当なものか
- そもそも予約をとることができるのか
- 運営方針が自分に合うかどうか
などを考える必要があります。このへんはカウンセリングに行く前には確認を終わらせて、カウセ先の取捨選択をした方が無駄足を踏まずに済みます。
１・経歴は信頼に値するか
SNSのキャッチーなポストや口コミだけで流行りの「直美」医師に惑わされないためにも、経歴や登録関係の地味な情報収集は必要です。面倒ですが症例サンプルのインスタや病院のHPだけではなく、ご本人の名前で検索して、客観的に見てもじゅうぶんな経験を積んだ技術のある先生かどうかを判断しましょう。
特に安すぎるクリニックや、症例写真が極端に少ないクリニック（ただし一切モニターを使わない硬派なクリニックもあるので、その場合は逆に好感度が高いですが）には注意！
２・院の機材や設備に問題はないか
大量に支店展開して稼ぐ！というスタンスの病院だと、設備がプレハブみたいなところもあります。そういうクリニックで丁寧な施術が期待できるのか？と考えるとなかなか難しいですよね。
また、希望の施術に対応する機械があるかどうか。希望施術コースがあっても、求める機械より古い物や弱い物を使っている場合もあります。こだわりたい場合は、事前に必ずチェックしておきましょう。
３・金額は妥当なものか
高くてもダメだし、安すぎてもダメ。この塩梅は非常に難しいです。
薄利多売をベースにするチェーン展開する大手クリニックと、個人院での価格は、当然ですが変わってきます。同じ内容でも数を武器にできる分、大手のほうが安いことが多いですが、医師を指名しないと毎回違う人、あるいは看護師施術となります。代わりに個人院では先生は固定、患者のことも覚えてくれているため、回を重ねるごとに施術精度が上がることが多い。
格安を売りにするところはできれば避けるのがオススメです。また、他社と比べてめちゃくちゃ高い理由がわからないところも行く理由がないでしょう。通える範囲の誠実な医者に、この値段なら納得だ、と思える金額を払うようにするのが一番です。
４・そもそも予約をとることができるのか
ここまで色々書きましたが、人気のクリニックはそもそも予約が取れないことが多いです。安くて安定したクリニックだと、基本的には一ヶ月〜２ヶ月前に予約を入れないと行けません。
なので、急ぎの場合、行きたい予定内に予約枠があるかどうかで最初に足切りするのが一番早い。行けない名医は意味がないです。笑
急いでいない場合は、数ヶ月先でもとりあえず予約を入れてみましょう。予約スケジュールカレンダーが全枠埋まっている先生でも、突然のキャンセル枠がけっこう頻出しますので、狙っているところがあるなら毎日寝る前なり昼ご飯時なりに定期的にチェックしておくと、ポコンと予約が入れられたりします！
でも、予約の取りやすさに関しては、あまりにもパンクしている状態でなければ、とりあえずは一回気になるクリニックを試してみてもいいのかなと思います。案外来院時に次回予約をしてしまえば、毎月の通院くらいなら予定を確保できたりするので…先まで予約入れられないの無理だよ〜！という方は、大手以外を探すと予約は取りやすいです。
５・運営方針が自分に合うかどうか
これらの前提がクリアできたら、その先生や病院の運営方針が自分にあっているかを判断します。相性はかなり大きなポイントです。誰かにとっての名医は別の人にとっては迷医、とどこかで見かけました。
人格に難がある名医では困るという人もいれば、人格に難があっても名医なら良いという人もいます。事務的な方が楽な人も、親身で丁寧な喋りの方が安心できる人も、それぞれです。安くて簡素なクリニックより、高くても綺麗で整ったクリニックが良い人もいます。術後のケアも値段や方針によって全然変わってきます。
最終判断は直感を信じて
クリニック選びで最終的に一番大切なのは「直感を大事にする」ことだと思います。訪れて、話をしてみて、自分の感じた良し悪しこそが判断材料です。うまく言語化できなくても、帰宅後に「なんとなくモヤモヤする」と感じたら、それはやめておくのが正解。
私の場合、カウンセリング中は話が盛り上がったり楽しくお話ができていても、途中までは「絶対にすすめてもらった施術したい！ なんなら今予約して帰りたい！」くらい思っていても、帰宅中や翌朝に「なんかやっぱりあの先生違うかも」と思うことがありました。
そういった病院では、よく他者（他社）を下げる発言が出ていた気がします。患者（自分）本人の容姿はもちろん、たとえ芸能人でも勝手に写真を使って「ここがダメ」なんてやるのはよろしくない（ですよね？）。
また、「僕に任せておけばいい」タイプの自信満々といった振る舞いの先生は、頼れそう〜！と最初は思うものの、実際はミスを絶対認めないだけの人だったり、患者を人間と思ってないタイプだったり…。もちろん、こちらを明らかに下に見てくるような態度の先生は論外です。
逆に、「あ、ここにお願いしたい」と思える院や先生は、余計なことを言わず、爽やかでさっぱりとした印象を受けることが多いような気がします。だいたいそういう先生はお忙しいので、対応中はしっかり目を見てお話してくれるのですが、それ以外はやや忙しないというか、サッサッと行動してすぐいなくなります。笑
経験値が多少必要になりますが、にこやかな対応に隠れる本質を嗅ぎ取ることができるのは、結局は勘です。他人（他院、タレント、患者を含む）を下げて自分を大きく見せるような医師は避ける。きちんと目を見て話してくれる医師を信じる。自分の感覚を信じて、大切に、クリニックを選びましょう。
私の美容クリニック遍歴
そんなこんなで、私自身は、これまでに肌治療で２〜４件、オペ系で３件ほど、プチ整形系で２件ほどの病院を利用しました。
肌治療系のクリニック遍歴
肌治療では、私は今は価格重視で、手頃かつ中堅どころのチェーンを選んでいます。
最初は繁華街の皮膚科として出している個人院でモニターとしてフォトをお願いしており、これは効果を感じていました。ただ、別のオペもお願いしたら失敗＆開き直られたため嫌になってしまい、同じ街の中で別のちょっとバブリーな美容〜って感じのクリニックへ。こちらは接客は良かったけど効果は…？
それとは別で、イボ取りとたるみ対策ではちょっと遠く（２時間くらいかけて）の保険治療の皮膚科にも行っていました。こちらは先生の腕は良かったし満足していたのですが、ちょっと…遠くて…交通費も馬鹿にならなくて。笑 結局、あらかたイボを取ってもらった後は、通う頻度が減ってしまいました。
その後は、引っ越しにともない別で大手にも行ったのですが、カウンセラーが売り込みが強い姿勢であること、医師のカウセが軽薄で嫌悪感が強かったこと、とりあえずやってみた施術も「？」だったことから、中堅どころに乗り換えました。
ちなみに最安と思われるチェーン院は、あまりに事務的かつシミ取りのアフターケアがほぼなかったので、不安が大きく２回で終了。
今はセルフケアと中堅をたまに利用、という感じです。ライトな治療のクリニック選びについては、既出ですがこちらもご覧ください。
オペ系のクリニック遍歴
オペ系では、二重の埋没は記事にしてありますが、そこで脂肪融解注射やヒアルロン酸なども体験しました。
その他では前述の通り、繁華街の美容皮膚科で脱脂に失敗、修正（？）してくれるどこかの掲示板で情報を拾った田舎（近所…笑）街の個人院で再度お願いしました。
その後しばらくは大きな切って縫うことはなく、10年ほど経ってから眼瞼下垂と眉下を同じところでやっています。こちらは先生探しに難航していたところ、SNSで綺麗な症例と誠実な対応のお話を見て、そのフォロワーさんに聞いて教えていただきました（感謝…！）。
満足度は現状70点くらい。残りの30点は、アンチエイジング対策と絡めて別の病院にて相談予定です。
クリニック遍歴を振り返って
こうして利用してきたクリニックのことを思い出すと、自分でも面白いですね。やっぱりカウンセリングで好きだなと思えないと、先生の腕も信用できないし、信用していないとダウンタイム中は鬱になります。この人は腕は確かだ、人間性が壊れていない、と思える先生に任せることが最重要です。
誰しも最初は愛想が良く調子が良いので、失敗、あるいは不満にどう対応するかがカギ。でもこればっかりはそういう状況にならないとどう対応してくるかわからないので、必死で口コミ情報から探り出すことと、実際に対面した時の違和感を見過ごさないようにするしかないと思います。
ここで書いた以外にもちょこまかと挑戦はしており、最終的にはフェイスリフトだな…と、まだまだ私のカウンセリングは続くのでした。
美容医療は“相性”と“継続性”が命
付き合っていく美容クリニックは、技術があることは大前提として、気持ちよく通えて、安心して相談できて、「またここでお願いしたい」と思える場所であることが大切です。
特に大きな手術や、形を変えるような施術をするクリニック選びは、初めての人ほど時間をかけて選ぶべきだと思います。金額的にも施術的にも後戻りがなかなかできない大きな決断になりますから、今やらないともうおしまいだ…という状況ではない限り、納得できるまで調べ、迷い、悩んでから動くので良いのではないでしょうか。
反対に、時間が経てばもとに戻っていくような肌育系を対象にするクリニックなら、慎重になりすぎるより、試しにいくつか行ってみるのがおすすめ。手頃で安定したチェーンの施術を複数経験してみたら、自分がどのあたりが好みなのか、どのクリニックの施術なら効果を感じるのかがわかってきます。
対象とする悩みや施術によっても変わりますが、以上が私なりのクリニック選びと経歴でした。信頼関係が成立し、希望を伝え、提案を受けるというキャッチボールが続けていけるところが見つけられれば最高です。あなたにとっての“信頼できる場所”が見つかりますように。
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